「ターゲットであるパパママ層の知名度・好意度が高く、拡散力の高い『デジタル広告で話題になる人を』と考えました。他のコンテンツと迷うことなく、最初から「クレヨンしんちゃん」しかないと思っていたんです。幸いにも版元の双葉社様からも許諾をいただけて、実現できました」(中野さん)
「クレヨンしんちゃん」しかない⁉ そう思ったのはなぜでしょうか。
「私にも6歳と10歳の子どもがいます。私自身、ずっと『しんちゃん』は大好きだったんですが、自分も子育てをするようになってから改めて見返したら、見えていた世界が変わったんです。子育ての大変さやリアルさ、子供への愛情がたくさん詰まった作品なんだなと実感するようになりました」(中野さん)

なかでもみさえさんにフォーカスを当てたのはなぜでしょうか?
「みさえさんって、ものすごく大変だと思うんです。しんちゃんもひまわりちゃんも、もうとってもアクティブなので……(笑)。子どもは大好きだけど、振り回されて、やろうと思ったことができなくなることもしばしばで、その葛藤はすごくよくわかるんです。
でも、その大変な中でも、みさえさんはすべてを完璧にやろうとせず、すごくバランスがとれている。思い切り家事を手抜きしたり、人が来るときには散らかったものを押し入れに全部詰め込んだり(笑)、本当にすごい人です。
そう思うようになったら、子どもたちが大笑いしている『しんちゃん』をみて、私は泣けてしまうんです。こんなおもしろいシーンなのに泣けるのはなんでだろう……って。でもこの気持ち、一生懸命子育てしているママやパパたちにならきっと伝わるんじゃないかなと思いました」(中野さん)
みさえさんはネットリテラシーも高い!?
みさえさんのインスタをみたママたちからも「気持ちわかる」「泣ける」などの声があがっています。ほかにも、「みさえサイコー」「さすがです!」とバズった投稿がありました。それは、幼稚園の参観日の写真。
しんちゃん以外の子どもの顔(実はネネちゃん)や、掲示物の子どもの名前をきちんとハートマークで隠してからシェアしているのです。X上では、「みさえ、ネットリテラシー完璧!」と称賛の嵐が巻き起こりました。
