そこでよしおが提案するのは、シンデレラの「プロフィル帳」を作ること! シンデレラが好きそうな食べものや、趣味を想像してみるんだ。思いつくもので大丈夫だよ。もし考えるのが難しかったら家族や先生に相談してみるのもいいかも。こんなふうに考えると、シンデレラが一気に身近な人に感じられて、演じやすくならないかな?

 シンデレラの気持ちを理解するために、同じ体験をしてみるのもいいかも。シンデレラは継母や姉にいじわるされて、家じゅうの掃除や洗濯をさせられているよな。シンデレラと同じように、家族みんなの洗濯や掃除を1人でやってみるんだ。いじわるされるのは嫌だけど……!

 みんなに家事を押しつけられるなんて、きっとすごく大変だし悲しい。その気持ちを想像しながら演じたら、ただセリフを言うだけじゃなくて、演技に気持ちを込めやすくなるかもしれないね。

 それから、シンデレラを描いているアニメや映画、演劇などの作品を見てみるのもおすすめ。ほかの人の演じ方をヒントにするんだ。

 作品をただ見るのと、「僕はシンデレラをやるんだ!」と思って見るのとでは、きっと見えるものがぜんぜん違うんじゃないかな。「こんなふうに驚くといいかも」とか「悲しいときはこういう表情だと伝わるんだ」とか、ヒントがたくさん見つかると思うよ!

衣装の力は「なりきり効果」抜群!

 そうそう、演技には衣装も大切なアイテム。よしおは大学生のとき、コントでおばさんの役をやったことがあるんだ。でも私服のままおばさん役を練習しているときは、なかなか気持ちが入らなくてうまくいかなかった。「ちょっと恥ずかしいな」っていう気持ちがあって、おばさんになりきれていなかったのかも。

 ところが、カツラをつけてスカートを履いたら一気におばさんに近づけた気がして、うまく演じられるようになったんだ。人って服装によって気持ちがけっこう変わるから、シンデレラの服を着てみたら、シンデレラの気持ちにもなれるかも。だから、できれば本番だけじゃなく、練習の段階で早めに衣装を着てみることをおすすめするよ! 衣装の力を借りて、気持ちを切り替えるんだ。

 ちなみによしおは、海パン姿になることでお笑いのスイッチが入るよ!

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