――息子さんのことで悩むなかで、ご夫婦でぶつかることはなかったですか?
最初は息子の状況をお互いのせいにしていたところがありましたね。でもそれでは前に進めないので、具体的にどうしていくかを一緒に考えるという方向にシフトしていきました。
悩んでいたときに、芸人やタレントの子どもたちが集まるテレビ番組に息子が出たことがあったんです。スタジオでクイズが出されたんですが、息子は座っていられないので、クイズの途中で立ってしまって。そうしたらMCの方が「どこ行くねん!」ってつっこんで、ウケたんです。場所が変われば、面白くなるんだなって気づいて。息子にも「落ち着きがないことは100%悪いことではない。でも学校では落ち着いて先生の話を聞かないといけないし、場所に合わせよう」という話はしました。
育児本は1つのテーマで10冊は読みました
――いまの息子さんはどうですか?
今悩んでいるのは、勉強のことですね。本人がどうしても行きたい中学校があって、受験塾に通っているんです。4年生の時点で明確な目標があるのはすごいことですが、その学校がめちゃくちゃレベルが高くて。かなり頑張らないといけないんです。塾でやったことを家でも復習していて、妻が見てくれていますが、できないときつく叱ってしまうことがあって。僕が「まぁ、忘れるものやから」ってフォローすることもあります。
――奥さまが叱るときは、篠宮さんがフォローされるんですね。
そうですね。妻は息子にも娘にも同じように厳しいです。その分、兄妹仲はいいですね。もっと言うと、妻は僕にも厳しいので僕と子どもたちはめっちゃ仲いいです。共通の“敵”がいるから団結するみたいな(笑)。妻に叱られたあとに3人で「あの言い方はないよね」って話しています。
――2歳差のお子さんの子育ては大変なことも多かったと思いますが、育児にはどのように関わってこられましたか?
育児本はたくさん読みましたね。寝かしつけ方とか接し方とか。本によって書いてあることも違うので、例えば1つのテーマで10冊読んだら、共通して書いてあることを採用するようにして。でも本を読んでわかったつもりが、子どもって急にその方法が通用しなくなるときがきますよね。成長に応じて育て方を変えていかないといけないので、育児って本当に難しいなと思います。
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