クレアの活動を将来にどう生かすか

――これまでクレアの活動で得たものや、今後生かしていきたいことを教えてください

飯田 この活動では、物事の背景を考えることが多いなと思います。女子校だから基礎的な知識よりも産婦人科の話やディスカッションを多めにしよう、企業の場合は生理休暇などのシステムの話をメインにしよう、といった具合に。

 男子校で伝える時にどういう伝え方をしたら、私たちの目標である「男性も女性も関係なく生きやすい社会」を伝えられるのか。ターゲット層や伝えたい内容を発表する相手に合わせて調整していく力は、クレアにいたからこそ身につけられたと思います。

永井 私は「ジェンダーに関わらず、なりたい自分、ありたい自分でいる社会を実現する」ということが、今のところ人生をかけてやりたいことです。大学でもジェンダー研究をする方向に進みたいです。

 生理もなりたい自分、ありたい自分であれない一つの原因だと思うんです。生理休暇が取りづらいとか、生理用品が高くて買えなくて生活に支障が出てしまうとか。必需品であるはずの生理用品が軽減税率の対象ではないのもおかしいと思っています。

 でも、男性と女性が「お互いが敵ではないんだ」と思えたのはクレアの活動のおかげです。私たちのことを知ってほしいけど、絶対に配慮しろと言っているわけでもない。もっと新しいジェンダーのあり方を考えていかないといけないと思います。女性のことに取り組んだことで、かえって広い世界が見えるようになりました。

品川女子学院のユニークな魅力「もめ事はプレゼント」

――最後に、品川女子学院の魅力とこれからクレアに入りたい方へのメッセージをお願いします。

大場 私たちの学校は、理事長が「失敗」と「もめ事」を推進していて、学校説明会でも「この学校はチャレンジも多く、もめる学校です。失敗やもめ事が嫌いな人は避けた方がいい」と言うぐらいです。

全員 「もめ事はプレゼント」っていう考えがあるよね。

大場 そう。失敗やもめ事を重ねていくうちに、活動への愛着や責任感が芽生えますし、自分の意見もすごく言えるようになります。社会に出て必要とされる力がすごく養われていると感じます。

次のページへメンバーが感じている、品女ならではの魅力とは
1 2 3 4