旅は学びの宝庫――。テーマに沿って土地をめぐり、楽しみながら親子で学ぶAERA with Kidsの旅企画「まな・たび」。今回のテーマは「熱海でワクワクサイエンス旅」! 中学受験のプロ家庭教師「名門指導会」副代表、理数教科課・辻義夫(つじ・よしお)さんがナビゲートし、読者親子とめぐりました。子育て情報誌「AERA with Kids2024年冬号」(朝日新聞出版)からお届けします。(※取材撮影は2024年10月)
【写真】この記事の写真をすべて見る(全25枚)景色の中に残る溶岩の痕跡探し
最近ではスイーツの街として人気の熱海ですが、今回の「まな・たび」は熱海で地球を感じる旅! 「熱海がある伊豆半島は地学面で理科学習の宝庫なんですよ」と辻義夫先生の理科ネタも楽しみです。
まずは宮澤里実さん、あかりさん(小学4年生)親子と熱海港からフェリーで30分の初島へ出発です。
甲板からみえる初島はなんだか平たい形です。なんと初島は波によって削られた平坦面が、数万年かけて少しずつ隆起して海上に姿を現した島なのです。
島の灯台にのぼると360度、海、海、海。富士山から三浦半島、その先の房総半島まで日本の地形を望め、太平洋側は水平線の大パノラマ。吸い込まれるように海だけを見つめるあかりさん。
波うち際を散策すると、巨岩がゴロゴロ。これらの石は約12万年ほど前の初島火山の噴出物でもともと海中にあったもの。ごつごつした岩場に降り立ち、大きな岩に身をゆだねると、太陽の熱で想像以上に熱くて「熱っ‼」と思わず悲鳴に近い声が。「岩は熱しやすくて、冷めやすいんです。逆に海水は温まりにくくて、冷めにくいんですよ」と辻先生も岩に頬をくっつけながら教えてくれました。
★初島の写真はこちらから見られます(全12枚)
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