旅は学びの宝庫――。テーマに沿って土地をめぐり、楽しみながら親子で学ぶAERA with Kidsの旅企画「まな・たび」。ご紹介するのは、八ヶ岳。1年の平均気温が東京よりも5℃ほど低い避暑地を、中学受験のプロ家庭教師「名門指導会」副代表、理数教育課・辻義夫(つじ よしお)さんがナビゲートし、読者親子とめぐります。子育て情報誌「AERA with Kids2024年夏号」(朝日新聞出版)からお届けします。(各スポットの紹介を写真で楽しめます。全32枚 ※取材撮影は2024年4月)
【写真】「まな・たび」スポットの写真はこちら(全32枚)【スポット1:星野リゾート リゾナーレ八ヶ岳】のどかな乗馬クラブで特別な自由研究
★馬のトレーナーお仕事体験&森の散歩と空中アスレチック!【スポット1】その他の写真はこちらから見られます
北に八ヶ岳、西に南アルプス、ちょっと遠くに富士山を望む山梨県北杜市。「日本列島の中央部は標高が高く、気温は東北地方と同じくらい」と辻義夫先生が話すように、1年の平均気温は東京より5℃ほど低い避暑地です。
お目当ては、「星野リゾート リゾナーレ八ヶ岳」で今夏から始まる「Horseman’s Academy~夏休みの自由研究~」。動物が大好きな小学4年生の森下実咲さんが、清里高原の乗馬クラブで馬のトレーナーの仕事を体験しました。
白馬のファーちゃんとごあいさつ後、事前にホテルで予習した内容を踏まえ、放牧やブラッシング、お尻の穴で測る体温測定(ファーちゃんは平熱の37・5度)、厩舎の掃除など、仕事は本格的。馬の体のしくみや作業の理由を一つずつ教えてくれるので、馬も人もお互い安心です。
蹄のお手入れでは、ファーちゃんが先に次の脚を上げてくれるなど、息もぴったり。自由研究シートのまとめには、実寸大のうんちの絵のほか、「馬があしを上げてくれた」と書いてありました。
リゾナーレ八ヶ岳では、森の散歩やアスレチックも人気。清涼な空気に包まれた木々の中、ネイチャーガイドが野鳥の声の聞き分け方や鹿の足跡など、ふだん気づかないことを教えてくれます。
「気温を感じたり、体を動かして重力を感じたりする体験が、理科の知識を定着させます」と辻先生。旅先で家族以外の大人たちと接する経験も楽しみました。
次のページへ2つ目のスポットは天然水の工場見学