「相手の嫌なところばかり目についてしまう」と相談を寄せてくれた10歳。数多くの子ども向けライブを開催し、子どものお悩み相談本『小島よしおのボクといっしょに考えよう』(朝日新聞出版)も出版した小島よしおさんが、さまざまな悩みや疑問に答えるAERA with Kids+の本連載。「嫌い」と「嫌」の違いや、「嫌」の見方を変える方法を教えてくれました。
【写真】小学生時代の小島よしおさん【よしおの答え】
トマトピーヤ、君はすごく大人びているね! 小学生くらいだと、嫌なところがある=嫌いな人、と決めつけてしまう人も多い気がするけど、トマトピーヤは、嫌なところが目についていても、その人自身を嫌いにはなっていない。そこを分けられているのは素晴らしいことだよ!
よしおは、「愛してその悪を知り、憎みてその善を知る」という言葉を大切にしているんだ。「心を広く持ち、愛している人でも、その人の欠点を見極め、憎んでいる人でも、その人の長所を認めることが重要」という意味の言葉。トマトピーヤは、この言葉を10歳にして体現しているんだな、って思ったよ。
相手の嫌なところにばかり目がいっちゃうことって、実はよしおもある。トマトピーヤの気持ちも、すごくわかるんだ。よしおは芸人になったばかりのころ、先輩たちにすごく鍛えられたから、飲み会の席でグラスが空いたとかすぐ気づくようになったんだ。だからなのか、後輩が同じ事をできていないとその部分に目がいってしまうことがあるんだよね。どうしたら解決できるのか、一緒に考えていこう!
一人ひとり、みんな違う
トマトピーヤが言う「相手の嫌なところ」ってどんなところかな? よしおが想像できる範囲で考えてみると、授業中ふざけるとか、自慢話ばかりするとか、口が軽いとかかな? トマトピーヤがしっかりしているからこそ、目につくところなのかもしれないね。
解決策になるかはわからないけど、相手に対して嫌な気持ちになったときは、嫌だと思った部分を、ポジティブな言葉に変換してみるのはどうかな? たとえば、いばりんぼうだったら、発言力があるとか。口が軽いっていうのは、人にいろんな情報を伝えるインフルエンサー。すぐ人のことをチクる人は、正義感が強いとか! 毒舌とか悪口を言う人も、捉えようによっては正直者ともいえるよね。
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