この試合、結局時間切れにて引き分けで終わったんですが、後々になってこの瞬間を思い出した時に
「少年期の子と親の関係性の縮図を見るようだな……」
としみじみ思うのです。
親は子が大きくなって、手も離れてきたとはいえ目を離せないし、集団の中にいたってわが子だけを見ています。でも子どものほうはどんどん家庭とは違う場所で関係性を広げたり、新しい経験を積んでいたりして。こんなに全集中で見つめているはずなのに、最高の瞬間は案外親の知らぬところで起きていたりして、ね。
3~5歳ぐらいの頃、
「お母さん、見て!見てて!」
と、ひっきりなしに言われて辟易した経験は多くの母親にあると思いますが、そうやって子どものほうから「今からシャッターチャンス来るからお見逃しなく!!」と告知してくれていたありがたみを噛み締めるのは、だいたいその時期を過ぎてからなのですよね〜切ない。気づいたら「遠くからなら見てもいいけど…」そして「え?見に来るの?」になっていくんですもん。
子育て四訓に「少年は手を離せ、目を離すな」とありますが……。
母、目を離していないはずなのに全然大事なとこに限って見えてませんでしたー!!
著者 開く閉じる