あすから大学入学共通テストが実施されます。共通テストについての記事を再配信します。(2025年1月4日の記事を再編集したものです。本文中の数字等は配信当時)
【図】北海道大は配点ゼロ?主な国立大の配点・比率はこちら(全15枚)1月18日、19日におこなわれる大学入学共通テストでは、「情報Ⅰ」が今回から新しく入試科目に加わります。初年度なので高校・予備校ともにその対策も手探り状態ですが、過度に恐れず、しっかりと準備を進めましょう。情報Ⅰの共通テストの概要から対策までを、代々木ゼミナール情報科・松尾康徳講師に聞きました。
今回から始まる、大学入学共通テストの「情報Ⅰ」とは?
――大学入学共通テスト「情報Ⅰ」は全員が受けるのですか?
今回の大学入学共通テストの「情報Ⅰ」は2日目の17:00~の予定です。ほぼすべての国立大学は全員に課しますが、公立大学は必須と選択のところが半々くらいです。私立大学は大学や学部によって入試科目が違い、「情報Ⅱ」を課すところもあります。
――「情報Ⅰ」の配点は?
配点は大学によって違います。北海道大学のように、試験は必須だけど配点は0という大学もあります。
総合的に見ると、「試験は課すけど、配点は低い大学」が多いです。共通テストと2次試験の合計のなかで「情報Ⅰ」の占める比率は、ほとんどの大学が5%未満。例えば東京大学などは2%です。
共通テストの対策はどうしたらいいのか
――今回の共通テストでは、どんな問題が出るのでしょう?
独立行政法人大学入試センターの問題作成方針によると、情報Ⅰでは「情報社会と人とのかかわりや情報の科学的な理解をもとに考察する力を問う問題」「問題の発見・解決に向けて考察する力を問う問題」が出題されるとしています。
今回は情報Ⅰの実施が初年度ということで、比較的易しい問題が出題されるでしょう。しかも既卒生(浪人生)など、情報Ⅰを学んでいない人に対する特例的な問題もあります。そういう事情もあって「情報Ⅰ」は易しくなると予想できます。ただ、その反動で2026年は難化すると思われます。
――先生は、具体的にどんな問題が出ると予想されますか。
確実に出ると予想できるのは、「データ活用」と「プログラミング」です。プログラミングは、(1)配列や変数のなかの最大値や最小値を求める問題、(2)配列の合計を求める問題、(3)配列のなかから探索する問題、この三つのなかから一つ以上は出る可能性が高いです。代ゼミの生徒にも「この3つは警戒しておくように」と伝えています。
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