どんな子ども、きょうだいになってほしいかを意識する
――ルールを決めておくのですね。
家庭で、けんかの「基本ルール」を決めておくのは有効です。たとえばモノは使わない、言ってはいけない言葉はつかわない……。ルールに正解はありません。家族で話し合って決めることに意義があるのです。
そして、介入するなら、「即時」がポイントです。たとえば、けんかの最中に子どもの気持ちがたかぶって、ルールに反するひどいことばが口から出たとしましょう。これは、ある意味コントロールができているということです。そのことばの意味がわかっていて、相手にダメージを与えようとして発しているわけですから。こんなときこそ、介入のタイミングです。「その言い方は、人としてどうなの?」。これをあとから「あの言い方はよくなかった」と言っても、子どもには通じません。その場で指導するのがベストです。
親御さんには、日ごろから「どんなきょうだいになってほしいか」という気持ちを大切にしてほしいと思います。もし「仲よくしてほしい」と願うなら、「“仲がいい”とはどんなことなのか?」を子どもにちゃんと説明してあげましょう。けんかをしていない状態のときに、いかにきょうだいたちが気持ちよく過ごしていけるか。そのためにどういう努力をすればいいのか……日ごろから、そんな話ができればいいですね。
(取材・文/三宅智佳)
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