再会時には会話が弾み、思い出が2倍、3倍になる

 離れて過ごし再会すると「どうだった?」「何をしたの?」と情報交換が始まり、不思議なことに一緒に過ごしている時よりも会話が弾みます。そしてお互いの経験を共有することで思い出は2倍、3倍になります。

 特に子どもがひとりで過ごし感動的なことに出合うと、「自分しか経験していない感動を何とか親に伝えたい」と脳はフル稼働。表現力やコミュニケーション力も磨かれます。子どものつたないながらも一生懸命な話に耳を傾け、時に質問をしながら、「どんな場面だったのかな」と想像するのも、親としては楽しく子どもの成長を感じるひと時です。一緒に過ごしていると同じものを目にしているので説明の必要はなく、こんな楽しみ方ができるのも離れて過ごしたからこそだと感じます。

まとめ

 子どもの自然体験の指導者に「親御さんの前とひとりになった時とで、印象がガラッと変わる子どもが多い」と伺ったことがあります。大人がそうであるように、子どもなりに自分の役割や周りからの期待や評価を感じながら、日常の行動をしていることもあるのではないでしょうか。

 昨今ひとり旅が人気ですが、私がひとり旅で魅力に感じるのは、自分のことを知る人がいない中で「素の自分に戻れる心地よさ」。子どもも、日常と切り離された環境で、素の自分に戻り、フラットに世界を眺め楽しむ時間も時には大事なのではないかと感じます。

 家族旅行の中に、ちょっと「家族それぞれで過ごす時間」を取り入れてみてください。新たな発見や心地よさを親子で感じ、皆が楽しめる旅になるはずです。

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