日本政府にも課題があります。戦争で被爆した世界で唯一の国でありながら、17年に国連で採択された核兵器禁止条約に日本は参加していないのです。政府は核保有国が参加していないことを理由にしていますが、日本自体がアメリカの核の傘の下にいることが自己矛盾になるため、参加できないのが本音だとみられています。

 日本被団協は「せめて締約国会議にオブザーバー(観察者)参加を」と求めていますが、実現していません。唯一の戦争被爆国である日本は、核兵器のもたらす悲惨な状況を説得力をもって伝えることができる国です。今回の受賞を機に、政府にも核兵器の廃絶や核実験の禁止に向けてもう一歩前に出ることが期待されます。

ノーベル平和賞を受賞した「日本被団協」、結成のきっかけとなった“ある事件”とは? わかりやすく解説
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