旅は学びの宝庫――。テーマに沿って土地をめぐり、楽しみながら親子で学ぶAERA with Kidsの旅企画「まな・たび」。アートを面白い切り口で紹介する「アートテラー」のとに~さんと、アート好きの読者親子が東京の上野におでかけ。歩いて回れるアートの旅へ行ってきました。子育て情報誌「AERA with Kids秋号」(朝日新聞出版)からお届けします。(各スポットの紹介を写真で楽しめます。全28枚 ※取材撮影は2024年7月)

MENU 【スポット1:東京国立博物館】「体験」することで本物を見る目が変わる 【スポット2 国立西洋美術館】撮ったり、使ったり気軽にアートを楽しむ 【スポット3 東京都美術館】作品の背景を調べると、彫刻は面白くなる 【スポット4 藝大アートプラザ】アートを買う視点で選ぶと自分の「好き」がわかってくる

【スポット1:東京国立博物館】「体験」することで本物を見る目が変わる

「好きなものはどれ?」と聞くと、すぐ「これ!」と答えられる小林美央里さん(8)。ふだんから美術館や博物館に通うミュージアム通で、アートを楽しく紹介する「アートテラー」の、とに~さんも驚くほど。なかでも「東京国立博物館が一番好き」と言います。

 穴場は、本館1階の体験型展示スペース。尾形光琳の国宝「八橋蒔絵螺鈿硯箱」を手本にタブレットで硯箱をデザインしたり、スタンプで浮世絵を作ったり。母の裕子さんいわく「遊びながら知らず知らずに文化を学べる」場です。

 一方、平成館の考古展示室は、とに~さんのイチオシ。子どもの目線と近い位置にある埴輪は、どれも表情やポーズがユニーク。

「元々、古墳の土留めだった説もあり、人の形になった理由はわかっていません。日本人は工事現場のバリケードもキャラクター化するほど擬人化好きなので、その発想に近いのかな」(とに~さん)

 美央里さん親子は、縄文土器や土面を作った経験から、国宝や重要文化財の見方も「作り手」の視点。手を動かして体験することで、「見る」目も養われるようです。

文化財が身近になる!日本美術の体験コーナー

タッチ操作で自分だけのミニチュア硯箱が作れる体験

 タッチ操作で好きなパーツを並べたら、ペーパークラフトの型紙データをダウンロード。家で、自分だけのミニチュア硯箱を作れます。自分がデザインした硯箱がバーチャル展示される楽しみも!※うるし体験は現在終了。

 ほかにも、よろいの重さを確認したり、多色摺りの浮世絵をスタンプで体験したり。体験型展示スペースは無料で楽しめます(大人は総合文化展のチケットが必要)。

考古展示で創作意欲が刺激される!?

東京国立博物館の考古展示室

 平成館の考古展示室で、お気に入りの埴輪に名前をつけて楽しむ美央里さん。江戸時代のお金にさわれるコーナーや、「ドラえもん」の映画にも登場する「遮光器土偶」(縄文時代)の展示も!(最新の展示情報はHPで確認を)

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AERA with Kids編集部
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