こんにちは。編集部の鈴木(3児の父)です。みなさん、電気自動車に乗ったことはありますか? 先日、はじめて電気自動車でのドライブを体験してきました。

 試乗したのは、2022年に販売が開始された軽自動車「日産サクラ」。横浜から鎌倉を経由し、神奈川県逗子市にあるリゾート施設「リビエラ逗子マリーナ」まで、片道約30㎞のドライブでした。

横浜の日産グローバル本社を出発。カーナビのモニターも大きくて見やすかった

 運転していてガソリン車との違いをもっとも感じたのが「静かさ」です。高速道路やカーブの続く坂道でアクセルを踏みこんでも、軽自動車特有の大きな音がしません(しかも加速もいい)。これならば後ろに子どもを乗せて会話するにもストレスがなさそうです。座席も収納も軽自動車としては比較的ゆったりしているので、家族でのおでかけに向いている印象でした。

 充電は自宅の電源でも可能。航続距離は180㎞(WLTCモード)とのことなので、日帰りのちょっとしたおでかけなら、途中充電なしで往復できそうです。

 お話を聞いて興味深かったのが、電気自動車が非常用電源になるということ。電気が自由に使えないことも多い災害時、携帯電話を充電したりお湯を沸かしたり、車が「大型蓄電池」の役割を果たします。実際、千葉県で起きた長期停電や今年1月の能登半島地震では、避難所で活躍したそうです。

専用の給電機を介して車から電化製品に電力を供給
ガソリン車の給油口にあたる部分で充電。上が普通充電、下が急速充電
収納スペースも広く、荷物の多いファミリーにもぴったり

 世界ではいま、温室効果ガスによる地球温暖化が加速しています。二酸化炭素の排出量を減らす「カーボンニュートラル」に自動車業界全体が取り組むなか、中国やヨーロッパを中心に電気自動車のシェアは年々高まっています。

 日産によると、日産サクラは国内で販売されている電気自動車の3台に1台を占めるそう。電気自動車というと値段が高いイメージがありましたが、国や地方自治体からの補助金もあり、購入しやすい環境になっているようです。日本ではまだあまり普及していませんが、これから見かける機会が増えてくるでしょう。

 電気自動車について知ると、自動車の仕組みだけでなく、災害、環境、世界についても学ぶきっかけになります。親子で調べて、会話してみるのもおすすめです。(編集部・鈴木顕)