「栄光ゼミナールのアンケートを見ても、志望校選びの理由の第一位は『学校の方針』なんですね。教育方針や校風がわが子に合っているのか、保護者はしっかり見ていらっしゃいます」 

 受験の選択肢も、1科目2科目受験や、思考力やプレゼンテーション能力などを問う“新タイプ入試”も増え、自身の得意なことで、受験に挑むチャンスが増えました。

 同時に、中学、高校ともに学校選択の幅も広がっています。

「高校受験では近年、N高等学校のネットコースなど、校舎に通わず、デジタル機器を使って、生徒が自分の興味に合った学びを追求する通信制の学校も人気です」と藤田さん。

 親世代とは、入試のあり方も教育のあり方も変化してきた昨今。中学受験をするか、高校受験をするかはもちろん、わが子にとってどんな学びが人生を豊かにしてくれるのか、周囲に流されず、親子でしっかり軸を持って考えていきたいものです。

今の中学受験・高校受験の「しくみ」の違いをチェック

1)入試制度

<中学受験> 4教科の学力試験が基本。最近では新タイプ入試も増加

 中学の入試制度は大きく分けて二つ。私立・国立中学入学試験で行われる「受験」と、公立中高一貫校への入学時に行う検査・検定を指す「受検」。「受験」では各学校独自の入試問題が課され、「受検」では「適性検査」と言われる総合型問題や作文・面接で、総合的に合否が判断される。私立受験は4科目入試(関西は3科目)が主流だったが、最近では「2科目・1科目入試」や「自己アピール型入試」など新たな入試形態が増加している。

<高校受験> 最大の特徴は「内申」と「推薦」。ルールは各都道府県で異なる

 高校受験には、主に一般入試と推薦入試の2種類がある。一般入試は学力試験の結果と、中学からの内申書等の総合判断で合否が決まる。推薦入試は、中学校の推薦を受けて出願し、調査書や面接の結果で合否が決まる。合格すれば必ずその学校に行く「単願入試」と、合格後もほかの学校を受けてもよい「併願入試」がある。

 またスポーツや芸術などの分野で特別に秀でた成績を残している場合に利用できる「特別推薦」の枠もある。

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