10月27日~11月9日は「読書週間」。子どもの読書に関わる記事を再配信します。(2024年3月12日の記事を再編集したものです。本文中の年齢等は配信当時)。
【写真】開成高校生・ぎん太さんの本棚はこちら読書離れが進むといわれる今どきの子どもたち。本を読んでほしいけれどなかなか定着しないというご家庭に、子どもが読書にハマるオンライン習い事「ヨンデミー」を立ち上げた笹沼颯太さんが、子どもを本好きにする方法をアドバイスする新連載が始まります。連載初回は、笹沼さんが東大在学中に起業されたきっかけや最近の子どもの読書事情などを聞きました。
東大生は、小学生時代にどんな本を読んでいたの?
――笹沼さん、これからどうぞよろしくお願いします! まず、笹沼さんが「ヨンデミー」を設立したきっかけから教えてください。
みなさん、はじめまして。「ヨンデミー」代表の笹沼颯太と申します。
「ヨンデミー」は小学生を中心に、AIの「ヨンデミー先生」による選書や読書習慣のサポートをするサービスです。本を読む子どもはもちろん、まったく本を読まなかった子どもにも本の「楽しさ」を知ってもらい、読書の習慣化をサポートしています。
僕がヨンデミーを立ち上げたのは今から約3年前、僕が大学3年生のときです。東京大学に入学して1、2年生のころは、家庭教師のアルバイトで小学生の子どもたちの国語の勉強を見ていました。そのとき、どのご家庭でも必ずといっていいほど保護者の方から受けた質問が「子どものころ、どんな本を読んでいたの?」「なぜ本が好きになったの?」でした。
ある日、学校の学食でご飯を食べながら、このことを友達に話してみました。すると、友達もみんな「俺も聞かれた!」と言うのです。みんな、アルバイトする家庭教師先のご家庭で、僕と同じことを聞かれていたんですね。
そこで、保護者の皆さんの気持ちを深掘りしてみました。まず、うちの子は「家庭教師を頼むくらい国語が苦手」で、国語だけでなく、算数の文章題や教科書の読解など、全教科の「国語力」の乏しさに困っている。でも、これを学校や塾に相談すると、ほとんどの先生から「本を読んでください」という答えが返ってくるわけです。
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