――酔いにくくなる体づくりは可能ですか?

 ある程度、可能です。例えば、公共のバスや電車に積極的に乗り、少しずつ慣らしていくことで、脳のバランス感覚が鍛えられ、乗り物に乗ることへの緊張感や不安も次第になくなっていきます。公共の乗り物に慣れてくれば、遠足や家族での遠出でも乗り物酔いをしにくくなります。電車ならまずは各駅停車で短い距離から試してみましょう。

 また、子どもの場合は、ブランコやトランポリンなど、身近な遊具で遊びながら、平衡感覚を養い、揺れに慣れていくこともできます。

 小学生なら低学年よりも高学年、さらに中学生、高校生へと成長していくにつれ、乗り物酔いはしにくくなっていきます。上手に対策しながら、楽しい旅行や移動ができるようにしていきたいですね。

※後編〈子どもの「乗り物酔い薬」どのタイミングで飲むのがいい? 医師と薬剤師に聞く、薬の正しい使い方とは〉に続く

(取材・文/石川美香子)

稲葉岳也医師のお話をもとに編集部で作成
子どもの「乗りもの酔い薬」どのタイミングで飲むのがいい? 医師と薬剤師に聞く、薬の正しい使い方とは
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