文部科学省「令和4年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査」によると、小学校における2022年度の不登校児童数は過去最多の10万5112人。子どもに「学校に行きたくない」と言われて悩む親も増えているのではないでしょうか。SNS総フォロワー数約40万人の「爆速レシピクリエイター」として活躍するおよねさんは、現在小4になる娘さんの行きしぶりに悩んだ時期がありました。「いま振り返って、唯一自分を褒めたい」と思ったこととは――。「AERA with Kids2024秋号」から、およねさんの体験談をご紹介します。

* * *

 娘は保育園のころから進級のたびに登園を拒否するほど環境の変化が苦手で、小学校も入学直後から「行きたくない」と大泣き。今は無理に学校に行かなくていい時代、と頭ではわかっていても、いざ自分の子が、となったら、そう思えませんでした。

 付き添い登校すれば授業には出るのですが、帰宅後は私にべったり。母子分離不安というストレスの表れだったらしいのに、面談で先生に勉強の遅れを指摘されて焦り、家庭教師をつけました。娘は自室に籠城し、全力拒否。登校で精いっぱいなのに、私は「指摘されない子にしなきゃ」と思ってしまった。反省です。

 当時の自分を唯一褒められるのは、周りに相談したことです。先輩ママや自治体の相談ホットラインに話を聞いてもらうと気持ちに余裕ができ、娘にも大らかになれました。

 ある日、スクールカウンセラーさんに「5分でいいから、ママとのスペシャルタイムを作ってみて」とアドバイスされました。それまで「仕事があるのに」とイライラしていた時間に、親子2人で公民館のプールやカフェに行くようにすると、娘の笑顔がだんだん増えていきました。

 その年の秋、働きづめだった夫が心身の不調で会社を辞め、無職になったんです。私の意識がそちらに向くと、娘はプレッシャーから解放されて気が楽になったのか、自分から学校に行く日が増えていきました。

次のページへよかったと思える対応は?
著者 開く閉じる
およね
およね

フォロワー数約40万人の爆速レシピクリエイター。「自炊ハードルを地の果てまで下げにいく」をモットーにレシピを開発。著書『禁断の爆速ごはん ここまでやっちゃう100レシピ 』 『やったもの勝ち!およね式手間どろぼうレシピ』(主婦の友社)は共に重版。 小4の娘と年長の息子の母。

1 2