お子さんの成長と共に、植物の成長を楽しめますね。葉から香りのよい成分(d-リモネン)がとれるので、実がつく前から葉を料理に使うこともできます。アゲハ蝶も葉に卵を産みにきますが、数匹とって育ててみれば理科の学びにもつながりますね。

そらベジガーデンハックさんのお話や著書をもとに編集部で作成
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家庭菜園、成功するコツは土にあり

――家庭菜園を成功させるコツはありますか?

 まず、何よりも土が大事です。地植えではなくプランターなどで育てる場合には、安いものでよいのでホームセンターで買った土を使うのをおすすめします。ホームセンターの土は熱処理がしっかりされているので、植物が病気になりにくく失敗しにくいんです。反対に百均で購入した土は、キノコがたくさん生えてきたり、失敗したという声をよく聞くことがあり、おすすめしません。

 鉢もできれば、24cm程度はある大きめサイズがおすすめです。野菜は思ったよりも根が広く張りますし、大きさがある鉢なら長く水を保つことができるので管理がラクなんです。それに空いたスペースに他の植物を寄せ植えしたり、気軽に植物を増やすこともできます。お子さんの「これも育ててみたい!」という好奇心の気持ちを伸ばしてあげることもできますよ。

あえて食べごろの野菜を収穫せずに放置、変化を楽しむ

――家庭菜園の話をしているそらベジさんは、本当に楽しそうです。植物を育てる喜びはどんなところにありますか?

 収穫を楽しみにしている方も多いと思いますが、僕は育てる過程を観察するのが好きなんです。毎日の成長の様子を見るのが楽しいですし、観察してみると植物はよく動いてもいるんですよ。

 スマートフォンなどでタイムラプス機能を使って動画を撮り、変化を観察するのもおすすめです。それが難しければ、毎日同じ時間に写真を撮ってためていくだけでもおもしろいと思います。

 僕は、植物の変化をみるのが好きなので、ピーマンの実がなって食べごろになっても、あえて収穫しないことも多いです。実がさらに熟して赤くなっていく変化を見てみたいからです。この先どうなっていくんだろう?と変化を追うのがワクワクしますし、いつも新しい発見があるんです。

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