一方、中高側は、大学と関係を持つことで入試での生徒募集につなげようという狙いがあります。受験生や保護者にとっては、少しでも“進学先の保証”があることは受験校としての魅力につながるからです。このように両者の生き残り戦略という“Win-Win”の関係があるため、今後もますます増えていくでしょう。

 以上のように、「付属校」「系属校」「指定校推薦」「高大連携」と、いま大学へのルートはいろいろあります。こうした情報を押さえながらも大切にしていただきたいのは、“入りやすいルート”を探すことではなく、大学入学後、さらには社会に出てから活躍できる能力・資質を養うにはどこでどのように学ぶのがいいのかを考えていくことです。 

(文:安田 理)

偏差値だけに頼らない 中高一貫校選び 2025 (AERAムック)

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