小川さん お母さん自身と娘さん、どのくらい似ていると思いますか?

相談者 私も娘も完璧主義の傾向はあります。ただ、私は片付けの仕事をしていますが忘れっぽいところもあり完璧ではない。娘は、スケジュールや物の管理ができて忘れ物もほぼしません。

小川さん 今のお話やいただいたお子さんの情報から、「学びの傾向」と「行動の傾向」に分けて分析すると、娘さんの学びの傾向は「聴覚」と「身体感覚」をよく使うタイプ(※下記チェックリストも参照)。お母さんはおそらく「視覚」優位で「聴覚」や「身体感覚」も使うタイプと思われます。視覚をよく使うので片付けが得意な半面、買い物に行くと何を買うか忘れたりする。

「学びの傾向」を探るチェックリスト(小川式才能タイプ診断「コドモトメガネ」から抜粋)

 娘さんは「聴覚(言葉)」タイプで、論理的で手順を追って物事を進めるのが得意なので、本の内容をしっかり覚えているし決まりも守れる。「行動の傾向」は社交性の高さを感じます。おそらく、自信はあるが周りがよく見えていて評価も気になるタイプ。気付く力やコミュニケーション力に優れている半面、自信がないときは周りからどう見られるかが気になります。周りと関わろうと頑張ってつらくなってしまうこともありそうです。

 推測するに、娘さんは自分がほめられたいというよりも、親御さんや先生に自分ができていることを報告して安心してほしいと思っているのではないでしょうか? 周囲の大人のために一つひとつ確認してくれているような気がします。娘さんは「言葉」で確認して、コメントがほしい。でも親御さんからすると、一つひとつの確認が周りの評価を気にしているように見える。

子どものタイプによって安心させる方法は違う

相談者 なるほど……! もっと引き算でよかったんですね。では「頑張ってるね」と声をかけてあげるのがいいのでしょうか?

小川さん 声かけは、「教えてくれてありがとう」「安心した」「さすがだね」、たまに「できるの知ってたよ」とか。頑張りが伝わっていることを示してあげると、娘さんは安心できると思います。

NEXT安心感が得られる言葉かけは?
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