好きの発芽条件は人それぞれ
雑草って、多いところでは1平方メートルの地面に7万5000個の種があるって言われているんだ。だけど太陽の光の量や雨の量で、それがいつ発芽するかわからないし、発芽しないものもある。人の好きって気持ちも、いろんな発芽条件がそろって生まれるものなんじゃないかな。
一緒にいて居心地がいいなとか、お互いスマホを見ているだけなのに心地よかったとか、筋肉痛で歩けないときに歩幅を合わせてくれたとかね。こういう好きの種がいっぱいあるのかも。無理に好きの気持ちを発芽させることはないけど、人のいいな、って思うところとか、誰かと一緒にいて楽しかったな、ってことを見つけるのは悪いことじゃないと思うな。「いいな」って気持ちは同じでも、10歳のときと20歳のときではまた発芽条件が変わってくるから、本当に予測不可能なものだと思う。
まずは自分のタイプを知るところからはじめて、もし人を好きになってみたいな、って思ったら、ちょっとしたうれしいや楽しいという発芽条件を見つけてみてね。もちろん、無理に人を好きになる必要はないし、どんなタイプでも変じゃないってことは覚えておいてね。
……って、僕は思うんだけど、君はどう思うかな?
(構成/濱田ももこ)
小島よしおのボクといっしょに考えよう
小島 よしお
著者 開く閉じる