自然体験の心地よさが前に進む力をもたらす

 自然の中では何の目的も持たず感覚に委ねて「目で見る、耳で聞く、手で触る、鼻でかぐ、舌で味わう」という五感の刺激を入れてみてください。感覚の刺激が脳に伝わって身体に指示を出すという、インプットとアウトプットのバランスがよくなります。

 僕はよく猫に例えるのですが、猫って家の中でいちばん居心地のいいところで寝ていますよね。子どもにもそんなふうに好きな場所があって、にこにこ幸せそうにしているかだけ注意を向けていればよいのです。子育ては現在進行形。「子どもにとってのちょうどよさ」を測りながら、ある程度適当な感覚で子育てをしていると、子どもも毎日の生活で居心地のよさを見つけられるのではないでしょうか。それがあれば自分からなんでもやっていける子になりますよ。

※1950年までの第1次産業就業者は全体の約5割。2020年は全体の約3.2%(総務省統計局「国勢調査報告」から)。

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