しかしながら、そこはやはり作った側の目的に乗っかるしかないのだと思います。極端にいえば、椅子として作られた物をテーブルとして利用しても、椅子としての良さは感じられませんし、テーブルとして使うならもっとちがった作り方をするはずだからです。仮に、相対的な勉強の出来、不出来を知りたいのなら、それは通知表で判断するのではなく面談など別の場面で尋ねるほうがいいということでしょうね。
通知表は、あくまで「その子の成長」を願ってわたされるもの。それを見てお子さんが次の学期に向けて前向きに進んでいくことに意味があるのです。そういった意味では通知表の名称として広く知れ渡っている「あゆみ」よりも、「みちしるべ」というほうがふさわしいのかもしれませんね。
(取材・文/AERA with Kids編集部)
AERA with Kids (アエラ ウィズ キッズ) 2024年 夏号 [雑誌]
朝日新聞出版
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