「算数嫌いのわが子に、好きになってもらうには?」「『算数がつまらない』といっている子に、どう声掛けしたらいい?」。小学生から未就学児の保護者からの算数にまつわる疑問やお悩みに、『角川の集める図鑑GET! あそべる算数』(KADOKAWA)監修者で、思考力育成アプリ「シンクシンク」を開発した川島慶さんと、算数教育家・安浪京子さんが答えました。

MENU 学校の算数は教えるのではなく、一緒に考えることが大事! 計算は“筋肉”!訓練して磨いていく 算数の才能がある子って、どんな子? 忙しい今の子には「余白の時間」も大事 いろんな体験や遊びから「好き」を増やしていく 算数は身近なもので考えると好きになる!

学校の算数は教えるのではなく、一緒に考えることが大事!

Q 算数や数学に苦手意識があります。子どもが小学生になって聞かれたら答えられないのではと心配です。親も学び直すべきでしょうか?

川島慶先生(以下、川島):「一緒に学んで楽しい」となったらいいけれど、親御さん自身、算数が苦手だとそうもいかないと思うので、その場合は親御さんが、子どもに何か学んでいる姿を見せるのも大事なのかなと思います。

安浪京子先生(以下、安浪):小学校低学年の算数なら、そこまで難しくありませんし、教えようと思わずに、「どうしてなんだろうね」と同じ目線で一緒に考えることが大事。すると、子どもは勝手に考えていくようになります。中学受験に関する算数であれば、「今日塾で習ったことはどんなことかママにわかるように教えて」と説明させてみましょう。自分でわかった気になっていたことも、誰かにわかるように説明するってまた違った難しさがあります。100均なんかに売っているホワイトボードを活用して、子どもに先生になりきってもらって授業をすると、親子で楽しめますよ。

計算は“筋肉”!訓練して磨いていく

Q 小2の子がすでに算数が嫌いになっています。一度嫌いと思ってから算数を好きにさせる方法はありますか?

川島:小2だとおそらく九九でつまずいてしまったのでしょうか。友達の前でうまく暗唱できなくて恥ずかしいと思って苦手意識がついてしまったのかもしれませんね。

安浪:まずは算数の何が嫌いなのか掘り下げてみてください。宿題が嫌、先生が嫌とか何か理由があるはずです。算数って先生の影響が大きいので、先生が変わったら好きになることも多いんですよね。あとは九九のほかに、小2だと繰り上がりの引き算足し算もできる子とできない子の差が出てくるころなので、苦手意識を持ちやすいんです。でもこれは経験の差なので、訓練して磨くしかない。計算は筋肉です! 子どもは点が取れると好きになっていきますよ。あと、これは極論ですが、低学年のうちは完璧に分からなくても点がとれればいいんです。算数の根本理解と点を取るのは同時にはいかないんですよね。2年後に「そういう意味だったのか」と理解できるようになることもあります。

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加藤朋美
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