読書離れが進むといわれる今どきの子どもたち。本を読んでほしいけれどなかなか定着しないというご家庭に、子どもが読書にハマるオンライン習い事「ヨンデミー」を立ち上げた笹沼颯太さんが、子どもを本好きにする方法をアドバイス。「自分からなかなか本を読まない……」というお悩みに、今から楽しくできる「読書の習慣づけ」の方法を教えてもらいました。

MENU 「カレンダー」さえあれば、いい感じに読書が進む!? 「目標を達成するために読む」から「読みたいから読む」に変わるまで

「カレンダー」さえあれば、いい感じに読書が進む!?

―――夏休みなど、長い休みにはたくさん本を読んでほしいところです。そこで、今から読書を習慣づける作戦はありませんか?

 とてもシンプルなのですが、子どもにとってはわかりやすく、そしてやる気を駆り立てる「カレンダー」を使ってみましょう。

 結論から言うと、本を読んだ日はカレンダーにチェックをつけていく方法です。「それだけ?」と思われるかもしれませんが、かんたんなので子どもでも続けやすい。継続のしやすさはとても大切なのです。それに、チェックのついている日とそうでない日が一目瞭然ですよね。すると子どもは「埋めたくなる」のです。ですから、週ではなくひと月ごとのカレンダーがおすすめですよ。

 最終目標は「全部埋める」――。つまり「毎日読む」ことかもしれませんが、それはハードルが高すぎますね。ですから、はじめのうちは「週に3回以上読もう」でもいいわけです。その場合は、週の横のスペースに「正」の字を書いていくのもいいでしょう。「あと何回読めば3回だ」と、こちらも一目瞭然です。

 とはいえ、そもそもこの作戦を子どもに持ちかけるのは親御さんですよね。「一週間に何回か本を読んで、カレンダーに印をつける」ということを「やってみない?」と、計画のきっかけを作るわけです。ですから「一週間のうちに何日読む?」、「10ページなのか、1ページなのか。どれくらい読んだら印をつける?」といった、その「内容」を決めるのは子どもであることが大前提です。

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笹沼颯太
笹沼颯太

Yondemy(ヨンデミー)代表取締役。筑波大学附属駒場中学・高校時代に英語の多読塾で指導を受ける。東京大学経済学部経営学科に進み、3年生で中高時代のスキルを活かして友人3人と読書教育サービス「Yondemy」を設立。起業や会社の経営、営業、運営のすべてを「本から学びました」と語る24歳。

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