発達障害またはグレーゾーンの子の学校生活において、どの程度の支援が必要になってくるのか、親としては気になるところです。支援級や中学校の進路について、臨床発達心理士の吉野加容子さん、埼玉学園大学教授の藤枝静暁先生が読者の悩みに答えてくれました。子育て情報誌「AERA with Kids」から紹介します。
【図】ADHD、ASD、LDの子の特性はこちら(全3ページ)支援級(特別支援学級)に入る基準は?
支援級の支援内容や方針をしっかり確認して
学習面で困りごとがあるなら、支援級を考えたほうがいいですが、生活・行動面での困りごとなら、迷う気持ちもわかります。子どもが通っている学校の支援級の中身が教科学習をどのくらいしっかりやるのか、交流級はどのくらいあるのか、確認されたほうがいいと思います。
後者だとグレーゾーンの子には少々もの足りなく感じるかもしれません。通常級に戻す前提の支援級もあります。見学する際には、わが子と発達レベルは似ているか、なじめそうか見ましょう。環境が変わるのが嫌な子が多いので、子どもにどうしたいか聞く際には慎重に。(吉野さん)
学校にどんな支援をしてほしいのかまずは親子で相談する
学校での授業や生活で困っていることはないのか、学校側に求めるサポートはあるのか、親子で話しておくことが大切。学習面で困っているなら個別に対応してくれる支援級も選択肢に入れて、学校に相談してみましょう。
通常級と支援級ではやる量やスピードが異なります。現在の通常級で「自分だけプリントが終わらない」などの恥ずかしさを抱えている場合、支援級を見て「これならできそう」と思えることもあります。支援級の見学や体験をしてから決めるのがオススメ。年齢的にも本人の気持ちや自尊心に配慮しながら進めていきましょう。(藤枝先生)
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