スランプにはまっている子どもへの声かけは?
続けているうちにやってくるのがスランプ。どんなに努力しても成果が見られない、成績が伸びない。励ましてあげたいけれど、なんといってあげたらいいのでしょう。そこで、瀧さんは「物事は、階段状に進むことを教えてあげてください」とアドバイス。
「何事も、努力をすれば直線状の右肩上がりに伸びていくと思いますよね。ところが『記憶』や『習得』には反復作業が必要なのです。その間は、誰もが『上達しない…』という平坦な状態、つまりスランプがあるのです」
何事も、坂道ではなく階段状。一段上がったら平坦が続き、そこからまた一段上がる。これの繰り返しなのです。
また、菊池さんは「大人の共感は励ましになります」と話します。
「今、やめたい気持ちと、乗り越えたい気持ちの両方を抱えている状況だと思います。まずは『わかるよ』という共感が、何よりも励ましの言葉です。大人も愚痴を言うとき、共感してほしいだけというときありますよね」
こうしてみると、大人だけではなく、子どもたちもさまざまな思いを抱えて習い事を頑張っている様子。その気持ちを尊重することを忘れないでいたいですね。
(取材・文/AERA with Kids編集部)
AERA with Kids (アエラ ウィズ キッズ) 2023年 冬号 [雑誌]
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