――宮村さんはシンママで、お仕事も忙しくされているので、付き添って宿題をやらせるというわけにはいかないですよね。

 息子が自分から宿題をやるということはまずないんです。息子が放置しているプリントを私が整理して、その日やる分のプリントを用意し、朝出かける前に「今日はこれをやってね」と伝えて仕事に出かけます。仕事先から息子に電話をかけて進み具合を聞くのですが、「やった」と嘘をつき、夜、私が家に帰ったら嘘がバレるからとチェーンをかけられて締め出されたこともあります。

 息子の自主学習には見守りが必要だと思ってオンライン上の自習室を利用したりしましたが、その時間、小学校から支給されているタブレットで漫画を読んだりゲームで遊んでいたり、そもそも自習室に入室しなかったり。

――そんなとき宮村さんはどう対応するのですか?

 最初のころは鬼のようにめちゃくちゃ怒っていました。私が仕事に行くと息子は勉強をしない、一人だと勉強しないものだから、自習室を利用したり、家庭教師つけたり、するとさらにお金がかかって、ますます仕事を増やしちゃって私が家にいない時間が増えるという。そんな悪循環もストレスでしたね。

発達障害があり、パニックになって泣き叫ぶことも

――息子さんは受験することにはずっと前向きだったのですか。

 そうなんです。だからやらなければやらないで焦燥感や罪悪感を抱くみたいで夜中にベッドの中で「このままじゃだめだーー」と泣き叫んで、パニックになることもありました。息子はADHD(注意欠如・多動症)とASD(自閉スペクトラム症)があって、パニックになると私が何をしてもおさまらないんです。ほかにも塾まで送ったら急に「眠いから行かない」と言って、私が外にいるのに車のドアのインナーロックをかけてしまったことも。そんな親子の攻防で、おかしくなりそうになったこともありました。

――どんなふうにメンタルを保っていましたか?

 仕事そのものは好きなので。あとは夜にゲーム実況をやるとか。自分の好きなことをする時間は作っていましたね。

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