スポーツ系の習い事は積み重ねの大切さも学べる
ぎん太:そういえば、数カ月だけ通っていた塾に行くときも、体を動かすために走って行っていました。空手の習い事は、受験にもその後の人生にも役立って、本当にやっててよかった。うちの道場では、小学生のころから自分より級が下の子の指導をするんですけど、わかりやすく言語化する能力や、まず褒めてからダメ出しする伝え方、複数の子のそれぞれの進度にあった教え方をするマルチタスクの力を身につけられました。大会に出て、自分の頑張り次第で順位が上下する経験を受験前にできたのもよかった。一番いいパフォーマンスを本番で発揮するという、気持ちのもっていき方も学んだと思います。
母:スポーツ系の習い事は、積み重ねの大切さもわかるのがいいところ。「毎日のリフティング練習でサッカーがうまくなった」という経験があれば、計算ドリルをこつこつ解く意味も、納得しやすくなりますよね。
ぎん太:小学生のときの習い事は全部楽しかったんですけど、今ふり返って思うのは、ピアノをやっていてよかったってこと。芸術の基本知識が少しでもあると、興味が増えて人生は豊かになると思う。ピアノや絵画など芸術系の習い事は、ぜひおすすめしたいです。
母:そう! いろいろな習い事を通して、世の中は美しくて楽しいところだと伝えたかった。そうすれば、進路のために勉強を頑張る気にもなると思うから。そのひと言が聞けて本当にうれしいです。
(取材・文/清 繭子)
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