運動会は、「運動が苦手」な子どもたちにとっては気の重いイベントかもしれません。「順位」「勝ち負け」「競争」といった評価にさらされ、自己肯定感がダダ下がり、スポーツを楽しむどころではなくない子どもも一定数いるようです。そんな気持ちが露呈するたった一日の運動会。「子どもが得意なことで輝くってどういうこと?」――3人兄弟を子育て中のコミックエッセイストで、“超運動オンチ”なtomekkoさんに、「子どもに当ててほしいスポットライト」について綴ってもらいまいした。
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スポーツの秋ですね。毎日のように近所の幼稚園や学校から運動会練習の賑やかな声が聞こえてきます。この時期、土曜日はほとんどどこかで運動会やってるんじゃないでしょうか。もちろんわが家も小学校に保育園にと運動会を駆けまわる10月です。
子どもの成長や活躍を見られるのは楽しみですよね。うちには運動があまり得意でない子もいますが、それなりに楽しみにしていて昔の運動会とは何かが違いそうだなぁと感じていました。
実は絶望的な運動オンチの私にとっては「運動会」というワード自体がトラウマでして。「運動会」と書いて「こうかいしょけい」と読むと思ってると言っても過言ではありませんでした。
こんな感じなので、義務教育期間は毎年運動会なんて大雨で中止になれと呪い続けていました。まぁ、さすがにここまでひどいのは自分くらいだろうと思っていたんです。まわりはみんな晴れたらいいな、運動会楽しみだねとにこにこしている人ばかりだったから。
でも少し前、仲の良いママ友の口から
「実はさ……私超運動オンチで、運動会って昔から大っ嫌いなんだよね……」
という告白を聞いて衝撃を受けました。
(またまた〜どうせ50m8秒台ぐらいで私走るの遅いからぁとか言ってる人でしょ? 騙されませんよ本物の運動オンチは!)
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