「一回相手の気持ちになってみる」ことを意識しているという小島さん。日常生活でも、変化があったそうだ。
「僕は筋トレが趣味なので、よく“痩せたい”っていう相談をされるんです。以前は“じゃあこういう筋トレして、食事制限すればいいじゃん”って伝えていました。自分の考えを押し付けて、関係性が悪くなったこともあった。でも今は、“何か(ダイエットで)やっていることはあります? どういう生活しているんですか?”って聞くようになりました。自分の経験を話すときも、“僕はこういうやり方しているけど、それは人によりますよね”って。なんか優しくなれたような気がしますね(笑)。
解決策を伝えるっていうのも、要は相手のことを考えているわけだから、向き合ってはいたと思うんです。でも、相手に寄り添うことで伝え方が変わったというか。伝え方が変わったら、伝わり方も変わった気がします。筋肉と一緒で、伝え方もきたえていけるものなんだな、ということも実感しました」
■お悩みは世代を超えて
小学生22人からのお悩み相談をまとめて書籍化した『小島よしおのボクといっしょに考えよう」について、小島さんは「子どものお悩み相談だが、大人にも読んでほしい」と話す。
「子どもたちの悩みを聞いていて思ったのが、“子どもの悩みでも大人の悩みと直結していることがあるんだな”ってこと。イライラしちゃうとか、怒っちゃうとか、めんどくさいとか、大人でも『あるある』なお悩みは、原因を考えると子どもも大人も同じような気がします。実際、SNSなどでも“大人でも響いた”って言葉をもらうことがありますよ」
一方、「天国と地獄はありますか」「宇宙人が怖いです」といった、子どもならではのお悩みも寄せられる。
「大人でも共感できる悩みは自分の経験から話せますが、こういう悩みは自分の経験にはないので、必死にいろんなシチュエーションを考えたり、想像したりしています(笑)。でも、今まで考えたこともなかったことを考えるのは楽しいし、勉強になりますね」
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