「そんなの関係ねぇ!」でブレークしたあと、10年ほど前から始めた子ども向けライブや、子ども向けの学習動画などに力を入れてきた小島よしおさん。小島さんは2021年10月から、子どものお悩みや疑問に答えるAERA dot.連載「ボクといっしょに考えよう」を続けていますが、9月7日、『小島よしおのボクといっしょに考えよう』として、書籍化されました。連載を通じて子どもたちの悩みを聞くことで、変わったことがあるといいます。
【写真】小島よしおさんの新刊「ボクといっしょに考えよう」* * *
「お悩み相談は、“そんなの関係ねぇ!”でブレークした10年ほど前にもやっていたことがあります。でも、当時は全てのお悩みを“そんなの関係ねぇ!”で片づけるスタイルだったので、今やっているお悩み相談とは全く趣旨が違いましたね(笑)」(小島さん、以下同)
小島さんがそう話すように、「ボクといっしょに考えよう」は、子どもたちに寄り添いながら同じ目線に立ち、お悩みの解決策や考え方を提案するスタイルだ。
連載の企画段階では「真剣に回答しながらも、最後は“そんなの関係ねぇ!”で締めくくる内容に」と編集部は考えていた。しかし、小島さんから「原稿の最後は『って、僕は思うんだけど、君はどう思うかな?』っていう感じで終わりたい」という提案があった。これまで子どもたちから寄せられた45の悩みに答えてきたが、小島さんの回答はいつもこの言葉で締めくくられている。
「この連載を始める前は、お悩み相談というのは解決策を提示するものだと思っていました。でも、自分の考えが全て正解ではないし、押し付けるのも違うのかな、って思ったんです」
小島さんが大切にしているのは「相手に寄り添うこと」。SNSでも、「小学生の目線に立ちながら説明していてわかりやすい」「優しくて温かくて素敵な回答」などの感想が寄せられている。
「この前、“算数の問題、文章読まないから、問題の意味がわからない”ってお悩みが来たんですよ。“読めばいいじゃん”って言えば終わっちゃうようなことですけど、そこから一歩引いてみると、これって“食べなきゃ太らないのに”って思いながら食べてしまう悩みと同じようなことだよなあ、って考えたりするんです」
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