英検を早くから受ける3つのメリット

 その際、大切なのは親は適度な距離感を保って見守ることだ。

「親御さんはお子さんが問題を解く様子を見守るだけでいいと思います。スムーズに解けていれば大丈夫です。逆にすごく迷っているようでしたら、受ける時期を見直したほうがいいかもしれません」

 問題を解き終わったら、親子で答え合わせをしてみる。英語がすらすら読めていれば、3割から4割程度の正答率であっても、十分に合格できるレベルだという。過去問での訓練を重ねていけば正答率は上がっていく。

「インプットがしっかりできているお子さんであれば、9割程度は正答できるような出題形式になっています」

 わが子に英検を受けさせるとなると、親は熱心になりがちだが、鹿田さんは「基本的には頑張らせないことが大切」だと話す。わが子が何に喜びを感じ、何をモチベーションにすれば努力できるのか、親は誰よりも把握しているはず。その気持ちを刺激しながら受検を促すのがポイントだ。

「合格証をもらえることがうれしいお子さんもいますし、次の級に進めることに喜びを感じるお子さんもいます。英検を受けたあとに、ごほうびとして一緒に映画を見たり、好きな本を買ってあげたりという親子のお楽しみをつくるのもいいと思います」

鹿田昌美さん:翻訳家として70冊以上の和訳を手がけてきた。中学1年生から英語を学習、大学でアメリカ留学を経験したが、息子には幼少期から自宅で英語に親しませたところ、10歳で英検2級に合格。そのメソッドを著書『「自宅だけ」でここまでできる!「子ども英語」超自習法』(飛鳥新社)にまとめた。

※AERAムック『AERA English特別号「英語に強くなる小学校選び2024」』より

(文・池田敏明)

【AERA English 特別号】英語に強くなる小学校選び 2024 (AERAムック)

朝日新聞出版

【AERA English 特別号】英語に強くなる小学校選び 2024 (AERAムック)
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池田敏明
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