今回は松島先生にケアレスミスの主な原因3つをあげてもらいました。
「原因の種類を知ることによって、不思議と子どものミスを冷静に見ることができるようになります。例えば計算ミスなら筆算の手順がよくわかっていなかったうえに、全体的に練習量が足りなかったなど。一番大事なのは分析に意識が向くので子どもを責めることがなくなることです」
ケアレスミスは「対策をすれば必ず減らせる」と松島先生。ぜひ参考にしてみてください。
ケアレスミスにつながる3つの原因
・練習量が足らず定着していない
知識があってもそれを定着させるためには練習が必要です。小数点の移動や通分の手順、文章題を図示する方法なども、必要な量をこなしていくうちに身についていくものです。また最初はミスが多くても解き直しをしていくうちに、自分で解決できるミスもあります。一番良くないのは、やりっぱなしです。
・算数の知識が頭に入っていない
そもそも基本的な公式や四則計算の順序などの知識・手順がわかっていなければ、ミスをするのは当然のこと。「この式はどこから計算するんだっけ?」と聞いて、すぐに答えられないようであれば、必要な知識が身についていません。「教科書レベルは大丈夫!」と思っていると意外な落とし穴があります。
・家で集中して勉強できていない
仕事でも集中していないときにミスは起こります。勉強でも同じ。普段だらだら勉強している子はテストでもミスをしがち。家での勉強は決まった時間に毎日コツコツやること。計算ドリルはストップウォッチで時間を計るなど、短時間でも集中して勉強する習慣をつくることがミスを減らす近道になります。
(取材・文/AERA with Kids編集部)
※「AERA with Kids 2023年夏号」(朝日新聞出版)から抜粋
朝日新聞出版