なんて語っちゃいましたけど、都会への憧れも捨てきれず、大学進学とともに東京へ。そのままお笑いの道へと進み、がむしゃらに走り続けて、またまた自然とは無縁の時期が続きました。

 それでまた自然が恋しくなったのは、結婚して長男が3歳になったころだから、今から3、4年前かな? がむしゃらに走るうちに、深呼吸したくなったんでしょうね。さらに、息子にはタフに育ってもらいたいという思いもあって、「東京脱出」と称して、月1回くらいのペースで富士山のふもとのキャンプ場に行くようになったんです。

 キャンプ場での過ごし方は、至って普通ですよ! テントを張って、料理をして、縄跳びをして、昆虫採集をして……っていう。でも、自然の中で食べるごはんって抜群においしくて、子どももいい顔をして食べるし、ボール遊びをするにしても、家でゲームしているときとはしゃぎっぷりが違う! 「◯◯が身についた」みたいなことはわからないけれど、そんな反応が新鮮だったし、それができるのがきっと体験というもの。だからこそ、下の子がまだ小さくてキャンプが難しい今も、なるべく子どもたちに休みを合わせて、公園や水族館など、行けるところには行くようにしています。

親子でキャンプ!(あばれる君公式インスタグラム @abarerukun より)
親子でキャンプ!(あばれる君公式インスタグラム @abarerukun より)

 自然体験に期待していることが、もう一つあるんです。それは、不便であるということ。はしがなければ代わりになるものを探さなきゃいけないし、道具の置き方も、時間の使い方も自分次第。知恵を絞らないといけないので、きっと要領の良さみたいなものも鍛えられたり、感謝の心も育まれたりすると思うんですよね

 だからやっぱり、息子たちとはまたキャンプに行きたいですね。なんでキャンプにこだわるかって? 自分が得意なことだから、自分も全力で楽しめるし、父親面できるじゃないですか(笑)。ちなみに次回は、星空がきれいなところで、一緒に夜空を眺めたいんです。だってきれいな星を見ると、胸がぎゅっとなりますからね。

※「AERA with Kids 2023年夏号」(朝日新聞出版)から一部抜粋。

(取材・文/竹倉玲子)

AERA with Kids (アエラ ウィズ キッズ) 2023年 夏号 [雑誌]

朝日新聞出版

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竹倉玲子
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