円安や世界情勢の影響で、物価高が止まりません。一方、子どもが大きくなると、教育費や生活費は増えるばかり……。家族がハッピーになる家計管理の方法を、6児の母でファイナンシャルプランナーの関口博美さんに聞きました。発売中の「AERA with Kids2022年夏号」(朝日新聞出版)から紹介します。

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 今年に入り、ロシアのウクライナ侵攻や円安などの影響で、食料品など生活必需品の値上がりが止まりません。家計はますます苦しくなりそうなのに収入は上がる気配はなし。子どもが成長するにつれて教育費も増えてくるし、老後の資金も不安……。家計の悩みは増すばかりです。

 多くのご家庭の家計相談にのっているファイナンシャルプランナーの関口博美さんは、家計のやりくりについて「まず『お金の使い方の軸』を持つことが大切です。自分のお金の使い方を知り、自分の軸になる考え方を身につけていきましょう」と言います。

「お金のため方を突き詰めると、お金の使い方につながります。購入する品物を『価格』が高いか安いかで判断するのではなく、その品物が自分にとって『価値』があるかどうか、出したお金に見合うだけの意味があるのかどうかを考えることが大切です」と関口さん。

 使ったお金が「死に金」だったのか本当に「生きたお金」だったかを判断するために、関口さんは、支出を「消費・浪費・投資」に分けて書き出す方法を提案します。

「たとえば、『今日は2千円食費に使った』けれど、『2千円全部が消費だった?』と考えてみます。食品でも、冷蔵庫の中で腐らせてしまえば『浪費』になります。また、子どもの習い事も楽しくやっているようならば『投資』になりますが、イヤイヤやっているならば、それは『浪費』になるかもしれません」と関口さん。

 ただ「浪費はとにかくなくす!」「お金はなるべく使わない」と気張らないことも大事です。「バランスよく消費し、適度な浪費を楽しみながら、投資も積極的に行うというお金の使い方の癖をつけていきましょう」と関口さん。

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AERA with Kids編集部
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