(4)両腕がなくても頭でタッチ!

 パラリンピックの水泳のルールは五輪とほぼ同じだが、選手の障害に合わせて、スタート方法など一部が変更されている。例えば、両腕がない選手の場合、頭など、上半身の一部でタッチするのもOKとされる。

(5)視覚障害選手の身を守るタッピングバー

 パラリンピックで視覚障害の選手は、プールの壁の位置を目で確認できず、ぶつかってしまう恐れがある。そこで、コーチが「タッピングバー」と呼ばれる棒で選手の体をタッチし、壁が近づいていることを知らせる。タイミングがずれたり、選手に気づかれなかったりすると、タイムを大きくロスするので、タッピングの練習もとても重要だ。

■パラリンピックにも競技がある!

 パラリンピックの水泳は、1960年の第1回ローマ大会(イタリア)から行われている。障害の種類や程度、運動機能などによりクラス分けされており、選手たちがそれぞれの障害に応じて工夫を重ね、個性豊かなスタイルで泳ぐ。全身を使って泳ぐ姿は、「残されたものを活かす」という姿勢を体現しているともいえる。

※月刊ジュニアエラ 2019年8月号より

ジュニアエラ 2019年 08 月号 [雑誌]

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AERA編集部
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