(AERA 2022年1月24日号より)
(AERA 2022年1月24日号より)

 子どもの入院も増えている。0~17歳の同期間の新規入院は平均877人、10万人当たりの新規入院患者は1月11日には1.2人と過去最高を記録した。オミクロン登場前は昨年9月初旬の0.47人が最高だったが、12月28日に0.52人になり、約2週間で倍以上に増えた。

 米疾病対策センター(CDC)のロシェル・ワレンスキー所長の1月4日の会見によると、とくに4歳以下の子どもの入院率が高いという。1月1日までの1週間平均で、0~4歳の子どもの新規入院は10万人当たり4.3人だった。もちろん、65歳以上の高齢者ら成人よりは低い比率ではあるものの、4歳以下の子どもは現時点ではワクチンの対象外で、マスクもうまく着けられないなど、自衛手段が限られている。ワレンスキー所長は会見でこう訴えた。

「パンデミックが始まって以来、子どもの入院がもっとも多くなっている。ワクチン対象外の小さな子どもの周りにいる人々は、ワクチンを接種して子どもたちを守ることが大切です」

(科学ジャーナリスト・大岩ゆり)

AERA 2022年1月24日号より抜粋