東京藝大教授が美術鑑賞の“てっとり早いコツ”を伝授 「この一冊で奥深さも知ってほしい」 (2/2) 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)

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東京藝大教授が美術鑑賞の“てっとり早いコツ”を伝授 「この一冊で奥深さも知ってほしい」

矢内裕子AERA
佐藤直樹(さとう・なおき)/1965年生まれ。東京藝術大学准教授。同大学大学院美術研究科後期博士課程中退。ベルリン自由大学留学、国立西洋美術館学芸課勤務を経て、2010年から現職。編著書に『ローマ 外国人芸術家たちの都』『芸術愛好家たちの夢』など(撮影/掛祥葉子)

佐藤直樹(さとう・なおき)/1965年生まれ。東京藝術大学准教授。同大学大学院美術研究科後期博士課程中退。ベルリン自由大学留学、国立西洋美術館学芸課勤務を経て、2010年から現職。編著書に『ローマ 外国人芸術家たちの都』『芸術愛好家たちの夢』など(撮影/掛祥葉子)

「概説本ではないと言いましたが、初めて西洋美術に触れる方も意識して、具体的、簡潔な説明を心がけました。ですから美術史を学び始めるための本としても読んでいただけると思います。すべての芸術作品は関連性があります。研究者は初めての作品を見ても、過去の例からその作品を歴史の中に位置づけられるようにトレーニングをしている。脳に西洋美術のネットワークができると、視野が広がり、自分の目で鑑賞できるようになるでしょう」 

 佐藤さんは「西洋美術を理解するための最大のキーワードが『ルネサンス』(古代の復興)」だと語る。そのため本書は、ルネサンスの手本となった「古典古代」を知るための序章から始まり、「ルネサンスの最初の光」として、画家・ジョットが登場する。

 初期ネーデルラント絵画を経て、ダ・ヴィンチ、ミケランジェロら天才が活躍した時代、ルネサンスからバロックへ。さらに「古典主義とロマン主義」「モダニズム前夜のモダン」、そしてミレイとラファエル前派を扱った「『カワイイ』英国文化のルーツ」などの回では、佐藤さんならではのスリリングな見かたが展開されていく。

「本書はドイツと北欧の美術が専門である、私の研究人生そのものです。自分が面白いと思った作品をまとめて紹介したので、自分自身を開示した本でもあるのです」

(ライター・矢内裕子)

AERA 2021年5月3日-2021年5月10日合併号


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