ジャガー横田/1961年、東京生まれ。77年に全日本女子プロレス入りし、WWWA世界王座などのタイトルを獲得。2004年に医師の木下博勝氏と結婚した (c)朝日新聞社
ジャガー横田/1961年、東京生まれ。77年に全日本女子プロレス入りし、WWWA世界王座などのタイトルを獲得。2004年に医師の木下博勝氏と結婚した (c)朝日新聞社

 ジャガー横田さんと家族が経験した中学受験。息子の大維志くんは、第1志望の受験に失敗したものの、二つの私立中高一貫校に合格した。中学受験を経た子どもにどんな変化があったのか、そして最終的に公立中学校に入学した理由とは。AERA 2021年3月8日号で明かした。

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「中学受験、本当にやって良かったと思います」

 こう話すのはプロレスラーでタレントのジャガー横田さん(59)。一人息子の大維志(たいし)くん(14)が中学受験に挑戦、2019年春に見事合格した。夫で医師の木下博勝さん(53)と3人の奮闘ぶりにテレビが完全密着したこともあって大きな話題になった。

 大維志くんは第1志望の学校にこそ届かなかったが、私立中学2校に合格。現在は都内の公立中学に通っている。受験校選びからどの学校に入学するかに至るまで、家族は徹底して話し合ったという。

「私には受験の経験がないので具体的なアドバイスはできませんでしたが、主人と息子が話すのをそばで必ず聞いていました。中学受験だとまだまだ子どもとはいえ、決めるのは本人。なぜその学校を受けるのか。なぜ受けないのか。『大維志これどう思う?』と細かいところまでちゃんと意見を聞くようにしていましたし、息子もそのやりとりを通じて、何事も自分の考えで納得して行動するようになりました。成長が母親として本当に嬉しかったし、話し合うことで家族の絆も深まりました」

 ただ、チャレンジで勝ち取った二つの中高一貫私立校は見送り、家族は最終的に公立中学への進学を選んだ。

「もともと合格した私立は力試しで、入学したいという強い気持ちはなかったんです」

 第1志望の受験に失敗した大維志くんに対し、博勝さんが受験を強く勧めた。

「後々まで挫折感を持たせないために『合格で受験を終わらせてあげたい』という親心があったと思います。加えて、中高一貫だと大維志の場合、気が緩んで遊んでしまい大学受験で苦労するかも、という思いもありました」

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小長光哲郎

小長光哲郎

ライター/AERA編集部 1966年、福岡県北九州市生まれ。月刊誌などの編集者を経て、2019年よりAERA編集部

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