※写真はイメージ(gettyimages)
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 コロナ禍で掃除好きになる人が増えている。在宅期間が長くなったことで、以前よりも熱心に掃除に向き合い、改めてその大切さを実感している人が多いようだ。AERA 2020年12月28日-2021年1月4日合併号で掲載された記事から。

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 コロナ禍は掃除に対する意識の変化をもたらした。ダスキンが10月に実施した調査によると、6割以上が「こまめな掃除が大切だと思うようになった」「掃除は健康にとって重要だと思うようになった」と回答。掃除を前向きに捉える人が増える傾向も見て取れた。コロナ禍で掃除時間や頻度が増えた人に限ると、約6割が「掃除に達成感を持つようになった」、約4割が「掃除に目覚めた・ハマった」と回答している。同社広報担当の橋本恵さんは、こう分析する。

「今年は家で過ごす時間が長く、その分家も汚れたため、掃除をせざるを得ない状況になりました。毎日掃除をやっていく中で、『掃除は日々のルーティンワーク』『まとめるよりも日々こまめにやるほうが理にかなってる』など、掃除という行為の意味を前向きにとらえ直した人が多かったのではないでしょうか」

 毎日掃除するなんて面倒、と思うかもしれないが、実は掃除は毎日こまめにやったほうがずっと効率がよく、結果的に短い時間ですむ。すぐにやれば拭くだけで済んだ汚れも、蓄積したら洗剤が必要になり、もっと時間が経つと洗剤を使っても落ちなくなる。週に1回だけ掃除してその後の数日だけきれいな状態で過ごすよりも、毎日きれいな状態をキープしているほうが、心身の健康によいのは明らかだ。

 さらに橋本さんがすすめるのが、「ついで掃除」だ。たとえば、歯磨きをしながら洗面台や鏡をひと拭き。コンロを使ったら余熱があるうちにひと拭き。食器洗いの後にはシンクの内側をさっと水で洗い流す。「まだ汚れていないから」と思うかもしれないが、汚れが目に見えるようになる前に済ませてしまえば、手間も時間もかからない。

「よく使う場所を、使いやすい用具で、短時間で。これならハードルも高くありません」(橋本さん)

 ついで掃除を習慣化するにはキッチンや洗面所にクロス置き場を作っておくなど、「気づいたらすぐにできる」仕組みづくりも大切だ。

AERA 2020年12月28日-2021年1月4日合併号