赤ちゃんの体調不良を見抜くには、普段との違いをチェックすることが大事だ(写真/gettyimages)
赤ちゃんの体調不良を見抜くには、普段との違いをチェックすることが大事だ(写真/gettyimages)

 保育士の仕事は、赤ちゃんの身の回りのお世話をし、発達に合わせた遊びを一緒に楽しみ、安全な環境で成長を見守ること。そして、赤ちゃんの体調不良を「いち早く見つけること」も大切な役割のひとつです。普段、赤ちゃんと過ごしている保育士だからこそ気づける体調不良のサインがあります。今回は、パパとママだからこそ見つけられる赤ちゃんの体調不良のサインのチェックポイントを話します。

●理由がない不機嫌は要チェック

 熱、咳、鼻水、下痢、嘔吐などの症状が出ると「赤ちゃんの体調があまり良くないな」と体調不良がわかりやすいものです。でも体調不良は、必ずしもこれらが伴わないこともあります。「授乳もおむつ替えもしたのに何だか不機嫌」。考えられるお世話をしたのに、何で泣いているのかわからないなど、いつもと様子が違う場合は「もしかすると体調が良くないのではないか?」と少し疑ってみましょう。例えば、保育所では以下のポイントを見ます。

・食欲がない
いつも飲んでいる(食べている)量よりも明らかに少なく機嫌が悪い場合です。合わせて熱をみて、便は出ているかなどチェックしましょう。例えば、食欲はいつもよりなくても機嫌がいい場合は、その時の気分の場合があるので様子を見ます。

・耳を触る
赤ちゃんの時によくあるのが「耳を触る」こと。いつも耳を触ったりしない子が、ずっと耳を触ったり掻いたりしている時は中耳炎になっていることがあります。それほど鼻水が出ていなくても中耳炎の診断を受ける子もいます。中耳炎の場合は、熱も上がってくる場合がありますので、こまめに検温をして様子を見ます。

・おしっこの回数が少ない
いつもよりもおしっこの回数が少ない。色が濃い時なども気を付けています。意識的に水分を飲ませるようにします。

・うんちの色がいつもと違う
うんちの色やにおい、回数がいつもと違う場合も気を付けます。病院に行くときに、うんちの出たおむつを持っていく、又は写真に撮って持っていくなどすると診察がスムーズです。

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中田馨

中田馨

なかた・かおり/1978年生まれ。兵庫県の認可保育園、中田家庭保育所施設長。一般社団法人離乳食インストラクター協会代表理事。保育士目線の離乳食講座受講生は4年で2000人。自身も中3男子、小5女子の子育て中。

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