先天性風疹症候群で心疾患、難聴、白内障 「防ぐ方法はわかっているのに」30代女性のジレンマ (2/2) 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)

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先天性風疹症候群で心疾患、難聴、白内障 「防ぐ方法はわかっているのに」30代女性のジレンマ

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川口穣,小田健司AERA#ヘルス
ワクチン接種で重篤な副反応が起こる確率より、「予防接種を受けず感染する危険の方がはるかに高い」(久住医師) (c)朝日新聞社

ワクチン接種で重篤な副反応が起こる確率より、「予防接種を受けず感染する危険の方がはるかに高い」(久住医師) (c)朝日新聞社

久住医師が接種を推奨する予防接種(AERA 2020年1月20日号より)

久住医師が接種を推奨する予防接種(AERA 2020年1月20日号より)

 国は14年から、「風しんに関する特定感染症予防指針」を定め、CRSの発生をなくすこと、20年までに風疹を排除することを目標に掲げてきたが、達成できなかった。

 風疹はワクチン接種でほぼ防ぐことができる。そして、風疹のワクチン接種は現在は定期予防接種に含まれ、1歳代で1回、小学校入学前に1回の計2回、接種が行われており、ほとんどの子どもが抗体を持っている。

 それなのに流行が繰り返されるのはなぜか。ナビタスクリニック理事長で内科医の久住英二医師(46)はこう話す。

「日本の定期予防接種制度は生年月日で厳格に区切られているので、対象外だった人はその後もキャッチアップされません。さらに、ワクチンに対する信頼度が低く、大人が接種するという意識もないのが原因です」

 風疹の場合、1979年4月1日以前に生まれた男性は定期予防接種の対象になっていなかった。79年4月2日以降に生まれた人は定期接種の対象になった(90年4月1日生まれまでは1回のみ)が、それ以前の生まれなら自費での任意接種しか方法がなく、多くの人が接種しないまま大人になった。国は62年4月2日~79年4月1日生まれの男性にクーポンを配布し、抗体検査を受けるよう促しているが、見込んでいた受検者数には達していないという。また、予防接種を受けていてもすでに抗体が失われている可能性があるが、大人になってから追加接種する人は多くない。(編集部・川口穣、小田健司)

AERA 2020年1月20日号より抜粋


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