幼保無償化で「インター転園」続出 高所得者優遇で広がる格差 (2/2) 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)

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幼保無償化で「インター転園」続出 高所得者優遇で広がる格差

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宮本さおり,大楽眞衣子AERA#出産と子育て
安心できる保育園に子どもを預けて、子どもはのびのびと遊び、親は心置きなく働けるのが理想だが……(撮影/岸本絢)

安心できる保育園に子どもを預けて、子どもはのびのびと遊び、親は心置きなく働けるのが理想だが……(撮影/岸本絢)

 首都圏を中心に展開している認可外保育施設のインターナショナル幼児園では、3歳以上のクラスは保育の必要性が認められれば、保護者が毎月3万7千円を補助金として受け取れる。通常の保育時間は午前9時から午後5時。延長保育は別料金だが、時短勤務ならば送迎も間に合う。園バスで送迎してもらうこともできる。

 通常保育の月額保育料は13万~15万円ほどと高額だが、補助金を使えばハードルが下がるというわけだ。特に都心部では、高額な保育料を払ってでもバイリンガル教育を受けさせたいという親の教育熱は高まる一方。

 東京都港区では、3歳児で保育園から教育の充実した幼稚園への転園がもともと一定数あった。港区の保育の担当者は言う。

「3歳で保育園からインターナショナルスクールへの転園はこれまでも見られた。無償化でさらに増えるかは結果を見なければわからないが、可能性はある」

 ほかにも無償化で浮いた保育料を、子どもの習い事に充てることも考えられる。無償化のこうした思わぬ余波について、「保育園を考える親の会」代表の普光院亜紀さんは警鐘を鳴らす。

「英語などの学習を保育施設に求める保護者もいますが、多くの専門家たちは、それが“質の高い保育”とは考えていません。この時期、子どもたちにとっては、英語よりも楽しく自由に遊べる環境が必要なんです」

(フリーランス記者・宮本さおり、大楽眞衣子)

AERA 2019年12月23日号より抜粋


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