シニアデビューとなる島田高志郎(18)もモチベーションを高めている。昨季は4回転トウループを初成功し、今季はフリーで2本入れるのが最終目標だ。

「ジャパンオープンは、お客さんの顔一人一人が見えるくらい演技を楽しむことができました。後半のトリプルアクセルにも攻撃的に挑めました。あとは2本目の4回転の切符を手に入れられるよう頑張ります」

 一方、田中刑事(24)は9月の国際大会では4回転サルコウ2本に挑み、逆転優勝。昨季の全日本選手権以来、ジャンプの好調を維持している。

「試合への気持ちの持っていき方をいろいろと変えて、いい感覚が掴めてきていると思います」

 他にも個性溢れる選手が揃う。4回転サルコウを持つ友野一希(21)は踊りに定評があり、怪我から復帰した山本草太(19)は切れ味ある滑りが魅力だ。

 男子は、5種類の4回転を跳ぶ世界王者ネイサン・チェン(20)を始め、ビンセント・ゾウ(18)、金博洋(22)らの4回転ジャンパーが日本勢のライバルとなるだろう。(ライター・野口美恵)

AERA 2019年10月21日号より抜粋