職場を襲うメンタル不調、なぜ今年は「6月」が危険なのか?

2019/05/28 07:00

※写真はイメージ(gettyimages)
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浅賀桃子(あさか・ももこ)/コンサルティング会社勤務などを経て心理カウンセラーとして独立・起業。メンタル不調やキャリアの相談などに応じる(写真:本人提供)
浅賀桃子(あさか・ももこ)/コンサルティング会社勤務などを経て心理カウンセラーとして独立・起業。メンタル不調やキャリアの相談などに応じる(写真:本人提供)
6月に2週間以上不調が続いた人は?(AERA 2019年6月3日号より)
6月に2週間以上不調が続いた人は?(AERA 2019年6月3日号より)

 メンタル不調に陥るリスクは、今年特に6月が高い。例年にない10連休で5月病が続出。余裕のない職場に、その影響がドミノ倒しのように押し寄せる。「6月病」は決して他人事ではない。

*  *  *
 都内のPR会社に勤務する男性(28)の仕事量が急激に増えたのは、1年ほど前の連休明けから少したったころだった。

【6月に2週間以上不調が続いた人は?最も多かった世代は…】

 連日続く深夜までの残業。結婚したばかりだった妻からは、「私たち新婚だよね?」と寂しそうに言われた。申し訳ない思いはあったものの、社内全体が忙しさで覆われていて、自分の業務量が多いとはとても口に出せなかった。

「きっかけは、同僚の1人が出社しなくなったことでした」

 1週間ほどの連休明け、そのまま出社しない社員がいた。翌日も、その翌日も出社せず、電話もつながらない。休暇中は海外旅行に行くと話していたので、旅先で事故に遭ったのではとみんなで心配した。

 結局、会社がイヤになって「飛んだ(無断で退職した)」だけだとわかったが、業務は同僚たちで引き継がなければならない。ちょうど、無断退職した彼が所属するプロジェクトではクライアント企業の新製品発表会が目前に迫っていた。

 多数の報道陣やバイヤーを集めて行われる発表会の準備は多忙を極める。特に、そのクライアントは要求レベルが高いことで有名だった。メンバーそれぞれが自分の仕事を抱えるなかで、彼の担当分の業務が加わった。しかも、彼の担当業務がどこまで進んでいてどんな状況なのかは誰も把握していなかった。

「業務の進捗状況を確認しなおすところから始めなければなりませんでした。同じプロジェクトのメンバーは、それこそ寝る間もありませんでした」

 男性は、出社しなくなった社員と同じプロジェクトで働いていたわけではない。しかし、そのPR会社ではそれぞれの社員が同時並行で複数のプロジェクトに参加するため、1人メンバーが抜けるとプロジェクトのほかのメンバーが忙しくなり、そのメンバーが担当する別のプロジェクトにも遅れが出る。社員が「飛んで」から1カ月もたった頃には、玉突き的に社内全体がオーバーワーク状態に陥った。以来、1年近くたった今も男性の業務量は高止まりしている。

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