フリルのシャツにレースのスカートを合わせた装いが、全身「甘×甘コーデ」です。残念ながらミドフォー以降では“ぶりっ子おばさん”に見えてしまいます。一方、黒のシャツにマニッシュなパンツを合わせた「辛×辛コーデ」はおじさんっぽい。怖く見えます。

 両者の甘さと辛さをミックスしたのが、「甘×辛コーデ」。テイストを統一せずあえてはずすことで「抜け感」が出ます。首元につけた花のブローチも、プラスチック製の甘辛テイスト。シャツは前だけインにして着崩しています。

「抜け感」はシャツのそで口を折り返したり、パンツのすそをロールアップしたりすることでも出せます。そうすると、体の中で最も細い、手首や足首に視線を誘導できるため、同時に着やせ効果も得られます。全身のバランスを鏡で見ながら、ぜひ取り入れてみてください。

●セオリー3 カラー
同系色かアクセント色か

 服の「色合わせ」に悩まれる方も多いようです。よくあるのが“方向性”を決めず、おしゃれ迷子になるケースです。例えば、今日は夫が隣にいるのであまり派手にならず、品よく落ち着いた感じにしたいのか。あるいは女友だちとのランチなので、少しカジュアル感を出したいのか。「自分をどう見せたいか」をまず決めることです。

 色合わせの基本は、同系色でまとめると品よくおとなしめになり、アクセントカラーを足すと若々しくなります。スカートは折り山が黒で、細かな色がプリーツに入っています。これに合わせる色をどう考えるか? ベースカラーになっているのはオレンジなので、この色をトップスに持ってくると、一見派手になると思われがちですが、全体で見ると色がなじみ落ち着いた印象になります。反対に、スカートのなかで分量の少ない、黒を持ってくるとカジュアル感が出ます。

 黒のブルゾンは透け感のあるオーガンジー素材です。黒はミドフォー以降では顔色を悪く見せる危険カラー。着るときは素材の質感やアクセントカラーを加えるなどのひと工夫が不可欠です。

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