東京都発表「耐震診断結果」の大きな波紋 過去には施設名公表で閉店も (1/2) 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)

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東京都発表「耐震診断結果」の大きな波紋 過去には施設名公表で閉店も

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野村昌二AERA
ニュー新橋ビル(撮影/写真部・馬場岳人)

ニュー新橋ビル(撮影/写真部・馬場岳人)

震度6強以上で倒壊・崩壊の危険性がある主な建物(AERA 2018年4月30日-5月7日合併号より)/「東京都耐震ポータルサイト」に基づき作成。「※」印は耐震改修の完了や改修予定を都に報告した建物

震度6強以上で倒壊・崩壊の危険性がある主な建物(AERA 2018年4月30日-5月7日合併号より)/「東京都耐震ポータルサイト」に基づき作成。「※」印は耐震改修の完了や改修予定を都に報告した建物

震度6強以上で倒壊・崩壊の危険性がある主な建物(AERA 2018年4月30日-5月7日合併号より)/「東京都耐震ポータルサイト」に基づき作成。「※」印は耐震改修の完了や改修予定を都に報告した建物

震度6強以上で倒壊・崩壊の危険性がある主な建物(AERA 2018年4月30日-5月7日合併号より)/「東京都耐震ポータルサイト」に基づき作成。「※」印は耐震改修の完了や改修予定を都に報告した建物

震度6強以上で倒壊・崩壊の危険性がある主な建物(AERA 2018年4月30日-5月7日合併号より)/「東京都耐震ポータルサイト」に基づき作成。「※」印は耐震改修の完了や改修予定を都に報告した建物

震度6強以上で倒壊・崩壊の危険性がある主な建物(AERA 2018年4月30日-5月7日合併号より)/「東京都耐震ポータルサイト」に基づき作成。「※」印は耐震改修の完了や改修予定を都に報告した建物

 国の定めるがん診療連携拠点病院の一つとして知られる「東邦大学医療センター大森病院」(東京都大田区)。東京城南地区医療の中核としての役割も担ってきたこの病院の、築50年近い1号館が震度6強の地震で「倒壊や崩壊の危険性が高い」ことがわかった。

【図】倒壊・崩壊の危険性が高い&低い建物はこちら

 同院の担当者は、複雑な胸の内を明かす。

「1日に数千人という外来の患者さんが来られます。それをストップするわけにはいきません」

 3月29日、東京都が公表した「耐震診断結果」が大きな波紋を広げている。1981年5月以前の「旧耐震基準」で建てられた建築物の約3割が、震度6強以上で倒壊や崩壊の危険性が「高い」「ある」と診断されたのだ。

 耐震診断結果の公表は、2013年11月に施行された改正耐震改修促進法に基づく。東日本大震災を受けてできた法律だ。15年末を期限に、対象の建物所有者に耐震診断と自治体への報告を、自治体には報告内容の公表を義務づけた。16年秋から全国の各自治体は順次、結果を公表してきた。

 対象は体育館やデパート、病院、ホテルなど不特定多数の人が集まる一定規模以上の施設のほか、災害時に緊急車両が通る「特定緊急輸送道路」沿いで比較的高層の建築物など。古い建築物が多い都内では、計852棟が対象となった。

 診断は、対象物件が震度6強以上の地震で倒壊や崩壊の危険性が(1)「高い」(2)「ある」(3)「低い」──の3段階で評価。その結果、「高い」は154棟(全体の18.1%)、「ある」は95棟(同11.1%)。倒壊の危険性が「高い」もしくは「ある」建物は計249棟で、全体の29.2%となったのだ。

 東邦大学医療センター大森病院のほか危険性が「高い」とされたのは、会社員のオアシス「ニュー新橋ビル」(港区)、女子高生の聖地・SHIBUYA109が入る「道玄坂共同ビル」(渋谷区)、若者に人気の商業ビル「六本木共同ビル(ロアビル)」(港区)など。

 危険性が「ある」と判定されたのは、サブカルの殿堂「中野ブロードウェイ」(中野区)、高級ホテルとして知られるニューオータニが所有する「新紀尾井町ビル」(千代田区)、スーパーの「イトーヨーカドー高砂店」(葛飾区)、「同小岩店」(江戸川区)などなど。日本科学技術振興財団が運営する「科学技術館」(千代田区)は、本館や別棟で危険性が「高い」または「ある」となった。いずれも、不特定多数の人が利用する施設が多い。

 東京大学生産技術研究所の中埜(なかの)良昭教授(耐震工学)は言う。


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