イタリアでも既成政党にNO 反EU、反難民政党が第1党に (1/2) 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)

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イタリアでも既成政党にNO 反EU、反難民政党が第1党に

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選挙演説をする五つ星運動の創立者グリッロ氏(左)とディマイオ党首 (c)朝日新聞社

選挙演説をする五つ星運動の創立者グリッロ氏(左)とディマイオ党首 (c)朝日新聞社

 反EU、反難民のポピュリスト政党に再び風が吹いた。3月4日に投開票されたイタリア総選挙。欧州各国で急浮上している自国優先主義の勢いが止まらない。

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 31歳の若きリーダーが、満面の笑みで喜びをあらわにした。

「全ての国民を代表して政権を担う立場となった。歴史に残る変革が起きた」

 4日に投開票されたイタリア総選挙で第1党となった新興政党「五つ星運動(M5S)」のディマイオ党首だ。連立政権交渉の行方次第では、首相や閣僚になる可能性がある。昨年12月に欧州で最年少首相となったオーストリアのクルツ氏よりも約2カ月若い。欧州では若い指導者が次々と誕生しているが、イタリア総選挙で見られた共通点は、それだけではなかった。

 反欧州連合(EU)、反難民──昨年、オランダやフランス、ドイツなどの選挙で見られたポピュリスト政党の2大主張をM5Sも共有している。

 ただ、他国のポピュリスト政党の多くが極右的な主張に傾く中、M5Sは社会保障などで左派的な政策をとる。人気コメディアンのグリッロ氏らによる大衆運動が出発点の政党で、イタリア北部との経済格差が激しい南部出身のディマイオ党首が社会保障を重視していることもある。まさに「右でも左でもない」(ディマイオ党首)、大衆迎合の色合いが強い政党だ。

 今回の伊総選挙は新しい選挙制度下で実施された。比例代表制で、最多得票の党派が自動的に過半議席を得るという従来の選挙制度から、上下両院ともに小選挙区・比例代表並立制としたことなどで、地域の小政党でも支持を集めやすくなった。政党が乱立し、さらに複数の政党が連合を組んでグループとして選挙を戦ったため、票が細かく分かれすぎて過半数の議席を得る政党は出なかった。

 上下両院ともに約32%の得票率で第1党となったM5Sは他党と組まずに単独で選挙を戦った。一方で、ベルルスコーニ元首相が率いる中道右派「フォルツァ・イタリア」やサルビーニ党首の極右「同盟」などの政党が入る右派連合は、グループとして約37%の得票率で最大勢力に。右派連合内での政党別の得票率は同盟の約17%(第3党)が最高だった。与党・民主党は18%強で第2党にはなったが、同党が他党と組んで戦った中道左派連合は約23%にとどまった。


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